「読む」と「理解する」2006年03月01日 02時15分39秒

研究者である以上,さまざまなものを読むのは仕事のうちである.論文を読んだり,本を読んだり,WEBで新しい情報を調べて読んだり,メールを読んだり…という感じで,新しい情報のほとんどは文字情報として入ってくる.もちろん,会話を通じて得られる情報も少なくはないのであるが,オフィスで一人で仕事をしていても,会話する相手がいないので,情報量という意味では文字が圧倒的であろう.

日常的な文章であれば,読んですぐに理解できる.当たり前であるが,これは一般的にはそんなに困難ではない.ところが論文とか本になると,必ずしも読んですぐに理解できるわけではない.前後の説明とか図表との関係をきちんと把握しないと理解できないことがある.もちろん,そういう場合は慎重に内容を咀嚼しながら読むのであるが,どうも最近,こういった作業がうまくいかない.

例えば論文を読んでいる場合,たいていは一文ごとに理解しているかを(無意識に)確認しながら読んでいる.理解していなければ,文の読み直しとか関連する部分を再度チェックしたりしながら読み進めて行くのである.

ところが,最近,気がつくと3センテンスくらい読み進んでいて,その部分が理解できていないことがある.あわてて読み返してみると,たいていはさして難しい内容が書かれているわけではないのだが,まったく頭に入っていないのである.どうもそういうときは,目はきちんと文章を追って,単語単位で読んでいるのであるが,頭の中で文章が再構成されていないような感じである.

根本的な原因は,多分集中力の欠如なのだと思うのだが,そういう状態になっていることにあまり気がつかずに,気分だけ文章を読んだつもりになってしまうあたりに問題があるらしい.なんとなく,眠いときというか,眠気が襲ってくる直前くらいにそういう状態になることが多いような気がする.

気をつけなければ.

マンション勧誘の電話2006年03月02日 02時20分15秒

いろいろと作業をしているところで,突然割り込みの外線電話.ロクでもない電話のことが多いので,外線は名乗らないことにしている.

案の定,マンションを買えという電話.相手が名乗ったところでは,この手の電話を一番掛けてくる(悪評高き)F社とのこと.ここは前回電話があったときに名簿から私を削除するように要請したはずなので,本業の話はさせずに,冒頭から

YSR「名簿から削除してくださいといったはずですが?」
F社「私の手元のデータはすぐに削除可能ですが,大元のデータベースはお客様に担当部署にお電話して頂かないと削除できないんですよ」
YSR「いや,その大元のデータベースから削除してください」
F社「ですから,それは担当部署にお電話して頂かないと」
YSR「なんで私がアクション起こさないといけないんですか?削除してくださいといわれたら削除しないといけないのではないですか?」
F社「そうなんですが,お客様が本人であるか確認などをしないといけないので…」
YSR「なんで本人確認が必要なんですか?私は登録してくださいとお願いしたことはありませんが?」
F社「そうなんですけど,営業の私から大元のデータベースをいじることはできないんですよ」
YSR「それはそちらの社内の都合ですよね.私には関係ないです.私が削除してくださいとお願いしたら,削除しないといけないはずですが」
F社「では,お電話頂けないということですか.」
YSR「はい.」
F社「そうですか,わかりました…」
(半分キレ気味にガチャッと切られた)

本人確認なんてしたら,本人を証明するためにこちらのいらん情報を取られてしまって,別のところで利用されるのがオチだとしか思えん.

そういえば,前に別の会社から同様の電話がかかってきたときに,

相手「5分で済みますから話を聞いてください」
YSR「5分だけですか….わかりました」
…以降,8分ほど,適当に相槌など…
相手「…ということなんですけど,いかがでしょう?」
YSR「いや,やめときます.」
相手「なんででしょう?いい話だというのはお分かりいただけたかと思うのですが?」
YSR「だって,あなたのことを信用できませんから」
相手「何でこれだけの時間で信用できないとか判断できるんですか?」
YSR「あなた,先ほど5分で済むといったじゃないですか.もう5分以上経っているのに,全然話が済んでいない.この程度の約束も守れない人に何千万円も預けるほどの信用はできないです.」

とやったらキレられたことがある.

電話とはいえ,キレられてしまうとなかなか後味が悪い.がしかし,穏便に断るのはなかなか難しいものである.

会議3連荘2006年03月03日 03時10分51秒

学会で13時30分から20時まで,3連続で会議.結構しんどい.

なんとか20時過ぎに会議終了.今回は持ち帰って検討しなければならないような仕事(宿題)はあまりなかったので,ホッとして机を片付けようとしていたら,事務の方から,「**の仕事をYSRさんのグループに担当していただくことになっているんですけど…」との申し出.

完全に忘れていた…というか,記憶にない.ないのだが,他の会議参加者からも,「そうそう,それはYSRさんのグループにお願いすることになっていましたよ.YSRさん,そのときいましたよ」といわれてしまう.で,その話に関してなにも準備していなかったので,その場で私が担当することに決まってしまった.

せっかく宿題はないと思ったのに….

さらに,その後,別の方から「YSRさん,今忙しいですか?」と聞かれてしまった.だいたいこういうときは仕事の話である.案の定,2週間程度で片付けなければならない仕事の話.残念ながら締め切り近辺は国内にいない予定なので,こちらは引き受けたくとも引き受けられなかった.

うーん,油断してはいけない…のかもしれない.でも,こういうのってgive & takeだからなぁ.

初ゼミ2006年03月04日 03時20分28秒

来年度の4年生による事実上の初ゼミ.

今日はこちらで与えたキーワードについて4名の学生に調べてきてもらった.とりあえずこのような形で,調査の仕方,プレゼンの仕方,質疑応答の仕方などを学びつつ,基礎知識を蓄えてもらえればよいかと思う.まぁ全部を簡単に身に着ける方法などないわけで,あせらず順々にやってほしいものである.

で,肝心の発表であるが,予想したよりはまともであった.もちろん,現在のままで卒論発表ができるレベルであるとは思わないが,スタート地点としては悪くないであろう.問題は今後の伸び方である.あとは質疑応答.

例えば,100のことを発表するときに,100の知識で発表する(のはそもそも非常に困難だが)と,質疑応答には耐えられない.すべてを発表してしまっているので,聞かれたことは知識の中にないことになってしまうからである.だから,一般的には100のことを発表するときには150くらいの知識を持っていないとならない.言い方を変えると,100の知識では60~70くらいのことしか発表できない.

で,聞いている方にこれがどのくらい伝わるかというと,発表したことの60~70%程度であろう.よほど集中していたとしても80%がいいところだと思う.このあたりは相手の知識や経験にもよると思うが.

多くの大学で,60点以上が合格基準となっているのも,このあたりの考え方がベースにあるのではないかと思う.

で,話を元に戻すと,100の知識で70の発表ができたとして,そのさらに70%くらいしか伝わらないとすると,伝わるのは50程度になってしまう.元の知識の半分である.

うまくプレゼンすることができて,この程度である.プレゼンの構成が悪ければ,あるいはなんらかの他の条件が悪ければ,この数値はどんどん下がるのである.

このあたり,大事な感覚だと思うのだが,感じてもらえただろうか.

恩師を囲む会2006年03月05日 02時46分15秒

毎年恒例の会に今年も参加.

大きな変化がある年ということで,例年に比べて出席者も多かったのだが,やはり最大のトピックはその「大きな変化」(具体的には書けまへん).背景となる事情もなんとなく飲み込めたし,私は比較的部外者なこともあって,いろいろな意味でちょっと安心した.

その後はこれももう恒例となった感もある二次会.昨年とは違うお店だと思うのだが,焼酎などのメニューが豊富でなかなかよい店だったような記憶がある.まぁいろいろと話も弾んだので,どんな店だったかはあんまり気にしていなかったのだが….

一年に一回くらい,こういった面子であまり気兼ねなく話せるというのはよいものである.なんとなく一回ではないよう人たちもたくさんいるのだが,それはそれとして.

まぁなんにせよ,幹事さんご苦労様でした.

車検2006年03月06日 00時16分13秒

愛車がついに車検時期を迎えてしまった(一度目).早いものである.大きな不具合は特にないのだが,細かい問題はちらほらあったので,ついでにそれも見てもらった.

一番気になっているのがフュエルゲージ.スピードメータ等の横にある,ガソリンの残量を表示してくれるちょっと小さなメータである.これの針の部分が,通常は赤く光っている(ブラックフェイスメーターなので,光らないと見えないのである)のだが,これが最近,光らないことがあるのである.どうやら接触不良のようで,傾向としては満タン時に光らないことが多い.ある程度タンク残量が減ってくると問題なく光るのであるが,また給油すると光らなくなる.

よく見れば,針があるのは見えるので,困るほどではない.それにガソリンがものすごく減ったときには警告ランプもあるし,そもそも満タン時にはそれほど気になるメーターでもない.ただ,なんとなく違和感があるのと,だんだんつかない時間が長くなっていくような気がして,早めに直しておきたかったのである.

で,今朝車検から返ってきたのだが,結局,ディーラーでも「よくわかりませんでした….また,症状が出ているときに持ってきてくれれば何か分かるかもしれないんですが…」とのこと.同じような症状の修理例も見つからなかったらしい.

そんなことをいわれても,症状は出たり出なかったりだし,いったんエンジンを切って,掛けなおして同じ状態になるのかどうかもよくわからん.

なかなか手強い不具合である.

ITS研究会@愛知県立大2006年03月07日 00時37分03秒

今日と明日、愛知県立大学で研究会。5年ほど前にも来たことがあるのだが、愛・地球博の影響でいろいろと変わっていてびっくり。

今回、乗るのを楽しみにしていたのがリニモである。リニアモーターカーだということ以外、ほとんど事前知識なしに乗ったのだが、乗った感じは結構普通であった。リニアというと、高速だというイメージがあったのだが、それはあっさり否定された。カーブが結構きついので、普通の鉄道だと辛いのであろうということは想像できるのだが、なんでリニアにしたのかは若干疑問。乗った時間はかなり空いていて、営業的に成り立つのかがちょっと心配ではある。

研究会の発表内容は、いい意味で予想を裏切られた。いろいろと新しい研究の芽が出てきているような感じがして、収穫だった。招待講演で話された愛知県の方の話も、ものすごく考えさせられるものであった。トヨタを抱え、ITS世界会議と愛・地球博を成功させ、なおその上で、その実績を継続させようとする様々な試みは、私からみるとうらやましいと思えるほどの自治体の努力に思われる。というか、こういう頑張っている自治体と比較して、自分は一体何をしているのか、現状に甘えているのではないかと、反省することしきり。

せっかく今までそれなりに人的なコネクションも作ってきたわけであるので、ボーっとせずにアクティブに行動していかねば。

思うのは簡単。この思いをどう実行していくかが問題である。そんなことも含めていろいろと考える必要がありそうである。

ITS研究会二日目2006年03月08日 01時46分29秒

ウチの学生の発表.本人が緊張しているのを見て,若干昔の自分と重なるようなものを感じていたのだが,いざ発表が始まってみると,やっぱり聞いているこちらも緊張してきてしまう.

基本的に,自分で言いたいことと,発表者が言いたいことがあっていないときに緊張感が高まっていくような気もする.そうはいっても,必ずしも自分で言いたいことの方がよいわけではないのではあるが.

発表自体は,発表者の学生がそれなりにがんばって工夫したようで,良い出来だったと思う.質疑応答に関してはもう少しがんばっても良かったと思わないでもないが,総じてまぁ合格点といってよいだろう.

いろいろとコメントも頂けたし,興味を持ってもらえた人も結構いたようである.そういう意味では,収穫のある発表であった.

惜しむらくは聞いていた人がやや少なかったこと.まぁこれは発表者の責任というよりは,運営側にいる私(だけではないが)の問題である.

名古屋城2006年03月08日 02時03分38秒

研究会終了後,ちょっと空いた時間を利用して名古屋城見学.

よくわかっていなかったのだが,江戸時代になってから(=関が原よりも後になって)徳川家康の命により築城されたということである.

第二次世界大戦末期に空襲により焼けてしまい,その後に再建されたものが現在の名古屋城らしい.内部は残念ながら無粋な構造になってしまっている.

いろいろなものが展示されているので,それはそれでまぁよいのだが,外観の荘厳さはなかなかよい.ただ,比較的オーソドックスで面白みに欠けるというか,あまり特徴がない見かけである気がする.

のぞみ2006年03月08日 02時11分25秒

帰りに乗ったのぞみ60号(だったっけな…)の鼻先.見れば見るほど奇異な形をしている.空力の世界も奥が深い.