「読む」と「理解する」2006年03月01日 02時15分39秒

研究者である以上,さまざまなものを読むのは仕事のうちである.論文を読んだり,本を読んだり,WEBで新しい情報を調べて読んだり,メールを読んだり…という感じで,新しい情報のほとんどは文字情報として入ってくる.もちろん,会話を通じて得られる情報も少なくはないのであるが,オフィスで一人で仕事をしていても,会話する相手がいないので,情報量という意味では文字が圧倒的であろう.

日常的な文章であれば,読んですぐに理解できる.当たり前であるが,これは一般的にはそんなに困難ではない.ところが論文とか本になると,必ずしも読んですぐに理解できるわけではない.前後の説明とか図表との関係をきちんと把握しないと理解できないことがある.もちろん,そういう場合は慎重に内容を咀嚼しながら読むのであるが,どうも最近,こういった作業がうまくいかない.

例えば論文を読んでいる場合,たいていは一文ごとに理解しているかを(無意識に)確認しながら読んでいる.理解していなければ,文の読み直しとか関連する部分を再度チェックしたりしながら読み進めて行くのである.

ところが,最近,気がつくと3センテンスくらい読み進んでいて,その部分が理解できていないことがある.あわてて読み返してみると,たいていはさして難しい内容が書かれているわけではないのだが,まったく頭に入っていないのである.どうもそういうときは,目はきちんと文章を追って,単語単位で読んでいるのであるが,頭の中で文章が再構成されていないような感じである.

根本的な原因は,多分集中力の欠如なのだと思うのだが,そういう状態になっていることにあまり気がつかずに,気分だけ文章を読んだつもりになってしまうあたりに問題があるらしい.なんとなく,眠いときというか,眠気が襲ってくる直前くらいにそういう状態になることが多いような気がする.

気をつけなければ.

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