初ゼミ2006年03月04日 03時20分28秒

来年度の4年生による事実上の初ゼミ.

今日はこちらで与えたキーワードについて4名の学生に調べてきてもらった.とりあえずこのような形で,調査の仕方,プレゼンの仕方,質疑応答の仕方などを学びつつ,基礎知識を蓄えてもらえればよいかと思う.まぁ全部を簡単に身に着ける方法などないわけで,あせらず順々にやってほしいものである.

で,肝心の発表であるが,予想したよりはまともであった.もちろん,現在のままで卒論発表ができるレベルであるとは思わないが,スタート地点としては悪くないであろう.問題は今後の伸び方である.あとは質疑応答.

例えば,100のことを発表するときに,100の知識で発表する(のはそもそも非常に困難だが)と,質疑応答には耐えられない.すべてを発表してしまっているので,聞かれたことは知識の中にないことになってしまうからである.だから,一般的には100のことを発表するときには150くらいの知識を持っていないとならない.言い方を変えると,100の知識では60~70くらいのことしか発表できない.

で,聞いている方にこれがどのくらい伝わるかというと,発表したことの60~70%程度であろう.よほど集中していたとしても80%がいいところだと思う.このあたりは相手の知識や経験にもよると思うが.

多くの大学で,60点以上が合格基準となっているのも,このあたりの考え方がベースにあるのではないかと思う.

で,話を元に戻すと,100の知識で70の発表ができたとして,そのさらに70%くらいしか伝わらないとすると,伝わるのは50程度になってしまう.元の知識の半分である.

うまくプレゼンすることができて,この程度である.プレゼンの構成が悪ければ,あるいはなんらかの他の条件が悪ければ,この数値はどんどん下がるのである.

このあたり,大事な感覚だと思うのだが,感じてもらえただろうか.