レザボア・ドッグス2007年03月11日 03時29分14秒

タランティーノが作った最初の映画らしいが,いかにもタランティーノっぽい映画.

銀行強盗の話なのだが,銀行強盗のシーンはまったく出てこなくて,そのほとんどがとある倉庫の中で進んでいく,というあたりからすでに特殊.最後は…そして誰もいなくなった,なのかなぁ.

結構適当に見えるストーリーなのだが,そこに重量級の暴力シーン(といっていいのだろうか,血だらけのシーンである)が出てくる.個々の俳優がいい味を出していて,見ごたえはある.でもやっぱりストーリーがいい加減だと思うのだが,それはそれでいいのだろうか.ピンクがピンクっぽくてよい,というかこの人はこれだけでやっていけるくらい特徴あるキャラだなぁ,っと思う.

本人もチョイ役として出ているのがなんとも言えない,と思っていたのだが,一応もとは俳優らしい.

[16ブロック]2007年02月26日 02時35分22秒

ブルース・ウィルスが彼らしい演技を見せているのだが,彼が今後こういう俳優になりたいのだな,と思わせるものがあった.

内容的に単なるアクションではなく,どちらかというと知能犯が物事を自分が望む方向に進めていく,という感じである.もちろん銃撃戦もあるのだが,それほど派手でもない.

オープニングでエンディングの一部を紹介する映画の手法のような感じなのだが,そうでもないところがちょっと面白い.最後の山場というかオチ(?)は予想の範囲内でイマイチではあったものの,全体的に見れば十分面白い映画であった.

主役格の3人が三者三様なのもよかったように思う.

ジャンヌ・ダルク2007年02月05日 03時05分11秒

タイトルとパッケージから戦争モノだと考えていたのだが,半分は戦争モノでありながら,後半は宗教映画であった.

戦争映画としては意外にも面白くなかった.どうしてこれで勝てるのか,どうしてこれで兵を引くのか,といったところの描写がイマイチわからないのである.

後半は最初のうちはよくわからないのであるが,人間の本質を結構深く描いているというか,グッと来るものがあった.最後のシーンは見ていて痛い.

どこまでが史実なのかがわからないのであるが,予想したものとかなり違ったものの,よい映画だった.リュック・ベッソン贔屓なのではあるが.

「ファイヤーフォックス」2006年12月25日 02時48分05秒

タイトルを見て,ネタになるかな,と思って買ってしまった映画.

ソ連に潜入して,最新鋭の戦闘機を盗み出し帰還するというまぁある意味極めて安直なストーリー.

ステルス性能が突き詰められた戦闘機同士のドックファイトだと,レーダーが役に立たなくて目視での戦闘になるんだなぁ,ということがわかったくらいで,まぁ概ね予想通りの出来というところか.

クリント・イーストウッドの監督作品は良い作品が多いと思っていたのだが,昔(1982年)だと,こんな駄作も撮っていたのね…というのが正直な印象.

少なくともクリスマスイブの深夜に見る映画ではないな.

「レナードの朝」2006年12月24日 02時46分23秒

実は昔から見たかった映画である.詳しい話は知らなかったのだが,公開当時のCMを見て,見たいなという気持ちを強く抱かせたのである.

30年間半昏睡状態の患者に対して,新しい薬を試し,奇跡的に昏睡状態から目覚める.その後,薬の副作用や効能の問題により,次第に現実に引き戻される.そんな映画.

ロバート・デ・ニーロの映画だと思っていたのだが,ロビン・ウィリアムズが非常によかった.実話がベースになっているということなのだが,そのためなのか,妙なハッピーエンドになっていないのがよい.

原題が"AWAKENINGS"なのであるが,これを「レナードの朝」と訳したのは絶妙なセンスであるような気がする.

「ミシェル・ヴァイヨン」2006年12月18日 03時13分24秒

リュックベッソンの描くかなりむちゃくちゃな映画(相変わらず…という感じではある).舞台はルマン24時間なのだが,ドライバーは適当に変わるわ,事故現場からドライバーがいなくなるわ,チームオーナーがいないままレースが進行していくわ,ストーリーだけ見るとなんだかなぁ,という感じ.

が,それでも楽しめてしまうのはやはり独特の世界だからかも知れない.

ただ,ちょっとドライバーが誰が誰だかわからないという難点があった.たまたまつけていたTVでF1総集編なるものをやっていて,そちらをチラチラ見てしまったのが原因な気もしないでもない.

「イナフ」2006年12月17日 02時43分53秒

ジェニファー・ロペスの映画ではあるのだが,ジュリエット・ルイスが好演していた方が気になった.

幸せな家庭が崩壊し,男がストーカーになる.女が逃げ,男は金と権力を総動員して女を追う.女は社会に助けを求めるが,助けてくれないので最終的に力で闘って勝利する,というなんというか極めてありがちなストーリー.

まぁ,1250円だったから….

「ロード・トゥ・パーディション」2006年12月11日 02時32分45秒

怖い映画である.社会的にみれば小物ながら息子を守る父親の強さと,それを見ながら強くなっていく息子を描きながら,かたや息子に厳しく接することが出来ない,社会的に見れば大物の父親と,それに甘えながらロクでもない人間になってしまう息子.対照的に描きながら,結局ほとんどみんな殺されてしまう.

Perditionは地名としても使われているようであるが,破滅という意味らしい.

しかし,トム・ハンクスもポール・ニューマンも怖いキャラクターをやらせると本当に怖い.いろいろな意味で怖い映画である.

「パイレーツオブカリビアン デッドマンズ・チェスト」2006年12月10日 04時10分36秒

今まで聞いていた評判のよさと,前作が面白かったことから,結構期待してみてしまった.得てしてこういう場合は期待はずれのことが多いのであるが,この作品は面白かった.

音楽もよかったと思うし,ストーリーも単純ではあるがよかったと思う.最後が「…続く」なのがちょっとなぁ,と思わないでもないが,続編も期待できそうではある.

前作に引き続きジョニー・デップも良い.が,こういうちょっとユニークなキャラクタが似合う俳優というイメージがついてしまったような気がするのがちょっと残念.

フロム・ヘル2006年12月04日 02時59分32秒

切り裂きジャックの話.ジョニー・デップが切り裂きジャックなのかと思っていたのだが,そうではなく警部役であった.

背景に,いかにもロンドン,しかも産業革命当時の光景と思われる景色が使われているのであるが,町の雰囲気は暗く,それがまた雰囲気を醸し出している.先日行ったロンドンの町並みと実はそれほど差がないような気もする.

映画としては,何人もの人間が殺されるので,見ていて結構きつい.真相は深いような単純なような.そんな理由で?という気がしないでもないが,その辺りは非イギリス人にはわからないところなのだろうか?あと,またも出てきた某組織.最近,メディアへの(悪役としても)露出が多いのが気になる.

で,こういうストーリーだと,見ているほうが謎解きをするのはかなり困難だと思われるので,ずるいといえばずるい気がする.まぁそれ以外にも見る所はそれなりにたくさんある.トータルとしての評価は,「まぁまぁ」.