幕末 ― 2008年01月11日 01時48分48秒
司馬遼太郎が,暗殺を扱った比較的短いストーリーを12話集めたもの.司馬遼太郎自身が「暗殺だけは,きらいだ」とあとがきに書いているように,たとえどのような目的だとしても,その手段としての,暗殺という手法は文字通り暗いイメージを伴うし,なによりも許されるべきではない手法である.
それでも,幕末という時代,功名が目的だったとしても,また,たとえ暗殺によって時代が変わらなくとも,時代の空気がエネルギーに満ちていたことは感じられる.たぶん,司馬遼太郎自身が,意図的にそう感じられるように書いている,ということもあるのだろう.さらにその裏に現代の無気力な人々に対する批判もあるのではないだろうか,というのはちょっとうがった見方か.
なんにしても,それぞれの話が司馬遼太郎独特の切り口で書かれており,飽きさせない本であった.さすが,である.
それでも,幕末という時代,功名が目的だったとしても,また,たとえ暗殺によって時代が変わらなくとも,時代の空気がエネルギーに満ちていたことは感じられる.たぶん,司馬遼太郎自身が,意図的にそう感じられるように書いている,ということもあるのだろう.さらにその裏に現代の無気力な人々に対する批判もあるのではないだろうか,というのはちょっとうがった見方か.
なんにしても,それぞれの話が司馬遼太郎独特の切り口で書かれており,飽きさせない本であった.さすが,である.
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